摂食・嚥下障害|part 2 嚥下評価法

では、坂総合病院で行っている摂食・嚥下評価の実際の流れを見てみましょう。

坂総合病院 摂食・嚥下評価・訓練の手順
目次

嚥下評価開始基準 坂総合病院では…

坂総合病院 嚥下評価開始基準
STあゆみさん

訓練を始める前から発熱があると、訓練によって発熱したのか判断が困難ですので、解熱してから訓練を開始していることが多いです。また、脳卒中は、48時間以上経過してから症状の進行がないことを確認後に訓練を開始しています。
一刻も早く訓練を開始してほしい!と、栄養療法に熱心な先生がたはお考えかもしれませんが、上記についてはご了承ください。

訓練開始前には、口腔内衛生の評価がとても大事です!あらかじめ、口腔内乾燥、痰の付着、痰の吸引量・吸引回数、唾液の量を観察し評価します。これらは誤嚥性肺炎発症リスクに関連します。

STがベッドサイドで行う嚥下評価

  • 反復唾液飲みテスト(指示が入らないと困難):30秒間のつばのみ回数を評価します。3回以上が正常。
  • 改訂水飲みテスト:10mlのシリンジで冷水3mlを口腔底にそそぎ、嚥下を命じます。明らかに誤嚥リスクが高いかたはトロミ水で行うか、行なわないことを考慮します。ムセ、湿性嗄声、SO2 3%以上の低下を認めるかたは、ベッドサイドで嚥下内視鏡を行うか検討します。
  • フードテスト:ティースプーン1杯のプリン等(3-4g)を嚥下させてその状態を評価します。     

STがベッドサイドで評価している頚部聴診法をご紹介しますね。

頚部聴診法
頚部聴診法による判定(呼気音)
頚部聴診による判定(嚥下音)

嚥下造影検査(VF)、嚥下内視鏡検査(VE)を見てみよう!

VF、VEとは、嚥下機能の精査方法です。

  • 嚥下造影検査(VF):X線透視下で造影剤を飲み込んでもらい、透視画像で嚥下状態を見る検査。
  • 嚥下内視鏡検査(VE):経鼻的に鼻咽腔喉頭ファイバー(内視鏡)を挿入して、直視下で嚥下状態を見る検査。

では、正常のかた、嚥下障害のかたのVF、VEの映像を見てみましょう!

嚥下造影検査、嚥下内視鏡検査を見てみよう
ST大川くん

嚥下評価の結果、どんな食事をオーダーしたらよいか、以下のフローチャートに示していますので、どうぞご利用ください!

嚥下障害初期評価 水飲みテスト
嚥下障害の初期評価

食事の内容については以下の記事をご覧ください。

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